禁固刑受刑者がうらやましい

会社をやめて独立という形になってフリーランスで仕事したりニートしたりで早9年。

 

「世の中を変えるサービスを作りたい!」という気持ちと、「早く仕事しなくてもいいくらいのお金を稼いで一生引きこもりたいなぁ~」という気持ちの、両方を抱えている今日この頃。

 

仕事しなくてもいい、という意味ではそういえば「禁固刑」というのがあることを思い出しました。

detail.chiebukuro.yahoo.co.jp

 

禁固刑の受刑者の生活は、自分にとっては「天国みたい」に見えます。仕事しなくても衣食住が保証されて、ずっと数学の勉強しててもOKで、新しい数学書を図書館から借りることも出来る。

 

問題は、少し値の張る英語の数学書を買ったりする際にお金が必要で貯金ゼロで禁固刑受刑者になってしまうとそれが出来なくなってしまう点、ネットで調べることが自由に出来なそうである点、数理的なアルゴリズムを応用したプログラミングなどでパソコンを自由に使えなそうな点、などでしょうか。

 

朝から晩までずっと数学の本を読む生活で、一生それ以外の自由やぜいたくが出来ないと言われても、まったく気が狂ったりせずそうやって死ぬまで充実した生活を送れる自信が自分にはあります。

 

だからといって禁固刑を受けるような罪を犯すつもりは毛頭ないのですが。

こういうエントリを書くならエイプリルフールの日にしておけばよかった。

Webの画面設計にPinterestが便利な件

動機

Googleの検索精度、高すぎると思いませんか?

 

調べたいキーワードを入れると、速攻でドンぴしゃりな結果が出てくるので、「関連する事項」に拡げるようなことが却ってやりづらかったりもするのは私だけでしょうか。

 

「関連知識をたどる」という意味ではWikipediaが便利ですが、これはある程度体系化された分野の場合にしか使えません。

 

分野としてまだあまり体系化されていない場合はどうるすか、が問題です。

 

例: Webシステムの画面設計

「Webシステムの画面設計」が良い例です。それなりに方法論はあるのでしょうが、はっきり行ってまだまだ「職人技」が通用する領域なのではないかと思います。

 

そこで私はGoogle画像検索をよく使っていたのですが、Googleは「検索キーワード」をうまく投入しないと好ましい結果を返してくれません。

 

それで最近、なんとなく曖昧なキーワードから出発してふらふらとさまよいながらアイディアを探りたい場合にはPinterestが便利なことに気づきました。

 

Pinterestはピンを検索すると、「関連するピン」や「関連するアイディア」を画像サムネイルとともに列挙してくれるので、芋づる式にアイディアをたどっていくことが出来ます。

 

しばらく使ってなかったPinterest、知らない間に進化して便利になってた!!

 

フィルターバブルの直接的な回避

フィルターバブルという言葉がありますが、「精度」の高いサービスは便利な反面、ノイズが無いことによって情報が狭い領域にロックされてしまうきらいがあります。

 

それでわざと精度の低い検索サービスを使うという「変なハック」を使っても良いのかもしれません。これは「フィルターバブルの間接的な回避」と言えるでしょう。

 

ですがフィルターバブルを回避する機能を直接に提供しているサービスがあればもっと良いですよね。Pinterestはそういうものの有力な一つであるように思いました。

 

今後もそういうものを見つけたらブログで紹介していこうかなと思います。

 

ではまた!

 

 

眞子様に対する皇室の中途半端な姿勢の理由

眞子様と小室圭さんのご婚約報道からもうすぐ4年。

 

そんな年月が経つにも関わらず全く諦める様子もなくひたすら結婚への道筋を歩もうとする眞子様を見ていると、「さすがにええとこのお嬢さんだけあって、一途なんだなぁ〜」と40過ぎの中年独身のオッサンとして微笑ましい思いでいっぱいな昨今です。

 

しかし眞子様を取り巻く皇室や関係者の方々の姿勢は、結婚に大賛成ではないのは当然としても、大反対という態度を明確に示すことは避けているように見えます。昭和から平成にいたるまで、皇室メンバーのご婚姻は国民の一大イベントであり、かつ、そこに天皇家の歴史や伝統に見合った格式が備わっているものでした。

 

だから前例に照らせば、内心はともかく大反対という姿勢をもっと強く示し続けても良いような気もします。しかし、それはできない。

 

なぜなら、天皇は日本国家という幻想を成立させる象徴(つまり、国を成立させる手段の一部)であり、日本国民の幸福を象徴する存在であることが期待されているからです。皇室は、日本の幸福な家族の象徴でなければなりません。

 

眞子様や更に年下の年代の、未来を担う若者たちにとって日本のマクロな将来はとても暗いものです。他国と比べて構造的に下り坂なのは明白で、自分たちにとっての「幸福とは何か?」をシビアに考えていることでしょう。

 

恋愛結婚は、(独身の中年のオッサンの自分がいうのもなんですが)人生の幸福を左右する大きな要因の一つです。それも、マクロな社会環境とは独立に「自分たちの手で掴み取ることの出来る数少ない幸せ」の一つでしょう。

 

マクロな社会環境が、ミクロな個人の自由を制限してもなお幸福な人生を見返りとして与えられる時代であったならば、伝統や格式を重んじる皇室が今回の2人の結婚を絶対に認めないという結論を出しても、国民に受け入やすかったでしょう。

 

しかし今はそうではないです。もし、皇室が2人の結婚を認めないとなると、社会を閉塞させてしまっている原因である既存のマクロな構造が、数少ないミクロな幸せさえも奪うという絶望感若い人たちに与えてしまうでしょう。だからあれだけ格式を重んじてきた皇室が2人の結婚を拒否できないのです。

 

また、当然ながら大賛成というわけにもいきません。それは皇室の伝統と格式を否定することになり、それは日本という国家の成立を土台から否定することにつながりますから。

 

21世紀は、国民国家という幻想よりもGAFAMのようなグローバル企業が生み出すプロダクトやサービスのほうが遥かに人々をまとめそして動かす時代でしょう。

 

それが国民国家の影響力を完全に超えてしまった将来、皇室はどうなっているのでしょうか? 皇女がマッチングアプリで知り合ったインドの男性に嫁ぐなんてことも、あるのかもしれませんね。

テスラの技術的な独自性を2つ挙げてみる

イーロン・マスク率いる新興かつ既に巨大な自動車メーカー、テスラ。

 

自動運転やEVという表面上の「違い」は繰り返しメディアで目にしますが、もっと根本的な技術アプローチの違いがあるようなので説明してみます。

 

超絶単純な設計の独自SoCを搭載した統合型ECU

「独自のチップを作るのは凄くお金がかかる」のは多くの人が知っていることでしょう。しかし、それにもレベルがあります。インテルのようにデジタル論理回路のレベルから独自に設計して製造までやるとなると、それこそ1設計あたり100億円を超えるお金が必要です。

 

そうでないにしても、IPコア(と呼ばれる回路知財)を組み合わせて一部の回路を独自設計することで独自のチップを作る場合、数億円〜10億〜30億円くらいかかります。

 

さらに安い方法として、SoCという方法があります。これは、プロセッサや周辺回路といった割とマクロな機能を一つのチップに集約させるだけの設計の場合です。この場合は1〜3億円くらいでしょうか。

 

テスラが採っているのは3番め寄りの2番めのアプローチです。自動運転のソフトウェア開発としてはNVIDIAインテルの提供するプラットフォームを使っているのでしょうが、量産車に載せるコンピュータとしては、作ったソフトウェアで使う機能だけしかハードウェアとして搭載していない超絶単純なSoCを独自に設計して製造しているわけです。

 

さらに、トヨタを始めとする既存の自動車メーカーはアクセルやブレーキや方向指示器やエンジン制御やワイパーや窓の開閉といった色々な装置毎にECU(電子制御ユニット)と呼ばれるコンピュータを付けて、それらを車の中でデジタル通信する設計で作られていますが、テスラは異なる設計を採用しています。

 

それは、可能な限りECUを中央の「統合ECU」にまとめるという設計です。こうすることで、ハードウェアの設計をとてもシンプルに出来ますが、その分ソフトウェアは少しだけ複雑になるでしょう。しかし自動運転(ADAS)や他の車との通信(CASE)も含めたソフトウェアシステム全体を考えると、統合ECUにしておいたほうがシンプルになることは明らかです。

 

テスラ以外のメーカーは、SoCを独自開発したりせず、「自動車用AIチップ」を半導体メーカーから買う方針で開発しており、また統合ECU化は自動車部品の種類ごとに受け持つ部品メーカーが異なっていたりして実現のハードルが高かったりしています。

 

個々の部品ごとのECUに搭載されるコンピュータはマイコンと呼ばれるコンピュータとしての性能はしょぼいがその部品の機能を満たすには必要十分ということでコストをおさえています。なので統合ECUにするとテスラのように独自にSoCを作ったりしない限りECUをまとめたことでコストがかえって上がってしまう可能性も高いのです。

 

極秘の蓄電池制御ファームウェア

EV用の蓄電池でもっとも重要なのは、航続距離であり、電池の言葉で言えばそれはエネルギー密度です。単位体積・重量あたりに蓄えられる電力量です。

  

それが第一の機能要件で、第二の機能要件は、「寿命」つまり可能な充放電回数です。蓄電池をどれだけ「長持ち」させられるかは車のオーナーにかかるメンテナンスコストに直結するので、これもEVの価格競争力の重要な源泉です。

 

それで、テスラはその第一の要件はハードウェアによって、そして第二の要件はソフトウェアによって実現するというアプローチを徹底しています。

 

例えば、蓄電池を一つのデバイスとしてみたとき、充放電の管理をどの単位で行うか、つまりセル1個毎に制御装置をつけるのかセルを複数個まとめたものを制御するのか、といった設計上の自由度がありますが、テスラの技術的な思想は「可能な限りソフトウェアで実現する」というものなので、多くのセルを一つの制御装置で扱うという設計になっています。

 

そうすると、セルには個体差がありますから、寿命の短いセルや、電気化学的な特性の異なるセルなど、様々なセルをまとめて制御できなければなりません。これは非常に複雑なソフトウェアになります。

 

しかし、ソフトウェアというのは簡単に差し替えが効くので、ソフトウェアを改良すればするほど、車の性能が良くなっていくわけです。蓄電池のファームウェアをアップデートするだけで、寿命が伸びたりするわけです。

 

また、セルを交換するときに、制御装置を捨てなくても良くなります。セルと制御装置が一体化したモジュールごと交換するとなると、制御装置のぶんコストが無駄になりますが、たくさんのセルを一つの制御装置で取り扱うため、セルだけ取り替えればいいのでこれもランニングコストに好く影響します。

 

こういうアプローチはIT系のエンジニアだったら当たり前じゃないかと感じことでしょう。しかし、自動車における車載コンピュータや電池の制御ファームウェアといった組み込みソフトウェアの世界ではこれは「これまでのやり方と異なる破壊的なアプローチ」なのです。

 

きっと、究極的にはそのセルの制御でさえ上述の統合ECUで行う設計になってしまうのではないかとも思います。

 

テスラ以外の自動車メーカーは?

そういうわけで、テスラは車のIT化という点において、他の自動車の遥か先を行ってしまっています。

 

そして改良のスピードも凄まじく速いです。なぜなら、可能な限り機能をソフトウェアとして実現するアプローチなのでPDCAを超高速に回せるのですから。

 

本エントリでは2点挙げましたが、他にもたくさんあるのでしょう。

これ、マジでテスラ以外の自動車メーカーって生き残れるんでしょうか…??

 

日本の起業家を増やす超簡単な方法

大学で理系の学部を卒業すると、そのまま大学院(修士課程)で+2年研究や勉強をする人が結構多いです。私もそんな学歴を持つ一人です。

 

どうしてそういう選択肢を採る理系学生が多いかというと、多くの大企業での新卒採用の慣習上、修士卒にも「新卒チケット」が与えられているからです。そして、学部卒よりも少しだけ待遇が良いです。

 

生涯年収で比較すると、修士まで出たほうが少しプラスになるという「広く信じられている試算」があって、それが大学院修士課程への進学を後押しする強い要因にもなっています。

 

しかし、私が大学院生だったころ、2つ学年下に凄く賢い後輩がいました。彼は大学院には進学せず、その後NTTデータに買収された数理システムという会社に学部卒で就職していきました。

 

彼の卒業論文はとてもコンパクトですっきりしていて、特段に研究のレベルの高さを感じさせる内容ではないものの、社会が求めている品質(この場合は学部生の卒業研究としての結果)を見極めて必要十分にそれを満たす、という「仕事のセンス」を感じました。

(ちなみに同じ学年でもう一人超絶研究できるスーパー後輩もいましたが、その人は(当然ながら)修士課程に進みそれで高いレベルの研究をして学会で賞もとって確かグーグルに就職したはず。しかし僕が気になった後輩は学部卒でむしろ数理システムに就職していった彼の方でした。)

 

追いコンの飲み会で私が彼に

 

「どうして修士課程に進学しないの?」

 

と聞くと、

 

「本当は高校も行きたくなくて中卒ですぐに社会に出て働きたかったけど父親が東大卒でどうしても大学までは卒業しろと強制されたので仕方なく大学までは卒業することにした」

 

という答えでした。

 

生涯賃金とか社会の慣習とかとは独立に、自分の経済的な自立を大事にしている強い価値観を感じて、「この人は賢いなぁ〜」と思いました。

 

それで表題の件に戻りますが、学部を卒業してからの2年間、大学院というのは勉強ではなく「研究」をするためにあります。

 

なので、研究が得意で凄くできる学生には良い期間となりますが、そうでない(当時の私のような)学生にとってはほぼモラトリアム期間になってしまったりもします。

 

そこで、学部卒からの2年間は、起業したら2年で廃業しても「修士卒待遇」で採用するという制度を採用するのはどうでしょう?

 

いま日本の大企業が求める理系人材とは、世界の知の最先端を切り開くことのできる「研究者」か、技術を使って新しい事業を起こすことのできる「エンジニア起業家」の2種類なのではないでしょうか?

 

22歳〜24歳の2年間を親の経済的支援の元で生活費を保証してもらいながら何かサービスやプロダクトを作って売ってみる、というのはかなり良い経験になるんじゃないかと思います。

 

それでグノシーみたいに本当にヒットするサービスが作れたらそのままスケールさせていけばいいし、うまく行かなかったら2年で廃業して新卒チケットを使って大企業に就職すればいい。

 

ノーリスクハイリターンな条件を作って上げれば、めっちゃくちゃ起業する理系学生が増えるんじゃないでしょうか?

いま私がトヨタ自動車の社長だったらxxする

さくらインターネット(株)の買収

いまT.3778は時価総額300億円弱なので、安くはないが高くもない。だがトヨタにとっては、クラウドをどうするか問題をこれでかなり解決できるので、シナジーが大きい。

 

買収したら「トヨタインターネット」に社名変更する。

 

テレマティクスアタッチメントデバイスの無料配布

いわばアレクサとかアマゾンエコーみたいなやつの車版。メイン機能はドライブレコーダー機能。

最初は車とのデジタルな通信は(インタフェースがないので)出来ないが、今後開発する新車両にはそれとのインタフェースを少しずつ増やしておく。

 

ソフトバンクがヤフーBBでADSLモデムを配りまくったように、「ドライブレコーダー映像をクラウドに吸い上げても良い」という条件許諾付きで無料配布できるといいなぁ(これは財務的な可否が関わるので自分には実現可能性が不明ではあるので単なる妄想だ…)。アタッチメントなのでトヨタ車以外の車も対象にする。

 

このとき、IoTの無線通信キャリアとしてソラコムを使いたいのだが、KDDI系で、トヨタとの資本関係は3キャリア中最も良いのだが、後述するGrabとの関係でソフトバンク系に寄せたいのでソラコムをソフトバンクキャリアの上で使う、という微妙な使い方をしなければならないかもしれない。

 

(そもそも私の技術知識ではそういう使い方が出来るのかよく分かってないが、ソラコムはもともとキャリアフリーな企業としてスタートしているのだから今もある程度はそうなはず、という憶測で本記事を書いてしまっている。本当はもっとちゃんと技術サーベイが必要である。)

 

自治体向けGrabソリューションを赤字でも導入

すでに東南アジアNo.1のタクシー配車アプリ。同社は最近ではフードデリバリなどMaaSの総合プラットフォームへの進化を着実に狙っているが、トヨタも既に資本提携(出資)している。

 

このアプリを使って、「今すぐ使えるスマートシティパッケージ」を開発し、赤字覚悟で5〜10の自治体への導入を今すぐやる。

 

(非連続にスマートシティを実証実験する構想(ウーブンシティ)も非常に魅力的だが、個人的には既に存在するMaaSアプリを少しずつスマートシティ方面にずらしていくアプローチもかなり確実な展開が見込めそうなので取り組むべきではないかと思うのである。)

 

その際に、GrabのサーバサイドをGAFAクラウドではなく、トヨタインターネットのクラウドにする必要があるのだが、サービスインフラやコードリポジトリを元のGrabからブランチさせる必要があるが、トヨタの出資比率でそれだけの関与が可能かが問題。

できればソフトバンク孫社長を口説いて、トヨタソフトバンクの2社でGrabに圧力を掛けられると良いのだが、そんなことは可能だろうか!?

 

トヨタグループのIT系子会社をPFNのライセンシーSIerにする

個人的な印象として、プリファードネットワークスはR&Dは超優秀だが、システム・インテグレーションは超優秀というほどでもない(平均より少し出来る、くらいのレベルのはず)。

 

なので、PFNに依頼してR&Dしてもらっている成果をパテントフィーやライセンスフィーをPFNに支払う契約のもとでトヨタのIT系の子会社でシステム化する。

(買収したさくらインターネットを、このIT系子会社の中心に据えて、インターネットファーストの子会社組織に再編する)

 

具体的にはテレマティクスバイス上で得たビッグデータを使って、

  • 最先端のデジタル自動車保険サービスの開発。
  • リアルタイム渋滞予測システム及びそれを用いたカーナビアプリケーションの開発
  • 音声対話型カーナビおよびMaaS向け音声アドネットワークの開発
  • 不動産デベロッパー向け商業地区の潜在価値予測サービスの開発

など。

 

Autoware(Tier4)社への出資比率を可能な限り上げる

IBMがレッドハットを買収したが、そのようなノリで大金を突っ込んで「自動運転をコモデティ化」させてしまう。

 

LinuxというOS機能が、それ自体は無料で企業間の競争力の源泉になっていないような現状を、自動運転の世界でも作る。オープンソースのコミュニティをフル活用して、GAFAのR&D体制に対抗する。

 

トヨタ独自の自動運転OSに大金を突っ込むのと比べてハイリスクローリターンに見えるかもしれないが、20年くらいの長期スパンで見れば損しないはずである。

 

問題は自動運転の高度なロジックを開発できているかどうかではなく、ビッグデータ保有しているかどうか、なのだ。データさえ抑えてしまえば、アルゴリズムを自社以外の誰が開発しようとあまり関係ない。ソフトウェアの世界でアルゴリズム知財は、ビッグデータさえちゃんとあれば回避がそれほど難しくないものだ。

 

同じ機能を実現する別の機械学習アルゴリズムを作ることは、同じ機能を実現するのに必要なビッグデータを集めるよりも遥かに簡単である。

 

新型ガソリン車のIoT化とECUゲートウェイデファクト

クリステンセン教授のイノベーションのジレンマで主張されているとおり、トヨタがEVを主力に据えることは自殺行為なので原理的に出来ない。

 

しかし、ガソリン車をIoT化することは全然できる。これが大切で、問題はEV化ではなくIoT化なのだから。

 

そこで技術的に鍵となるのはECUとインターネットの通信ギャップを超えるゲートウェイ技術である。この技術は国内ではオムロンが重点的に取り組んでおり、ここはパートナーシップを強めてトヨタ車の「ECU-インターネット標準ゲートウェイ」を共同開発する。

 

このゲートウェイ規格をデ・ジュールではなくデファクト標準にする戦略をマッキンゼーに数億円のコンサル料金を投げて考えさせる。

 

自動運転OSではなく「ECU-インターネットゲートウェイ」で世界シェアを握ることを目指す。

 

内燃機関と大量生産技術の多分野への転用

富士フイルムが写真フイルムの研究開発と製造で培った技術を多分野へ転用して新しい主力事業生み出すことに成功したように、トヨタ内燃機関や自動車部品、それらの効率的な大量生産技術を転用する事業にも注力する。

 

できれば富士フィルムの経営層レベルでそれに関わった経験のある人を数名招聘して、社長直属あるいは経営企画部に新部署を作って年間100億くらいの小予算で小さなPDCAを大量に回しまくる。

 

具体的なアイディアは私の今の知識ではには全然思いつかないのだが、外資コンサルティング企業にコンサルフィーを支払ったらいっぱい提案してもらえるのではないだろうか?(それは思考停止だろうか?)

大注目の3/18 米中外交トップ会談@アラスカ

週明けて来る3/18、バイデン政権発足後初めての米中外交トップ会談がアラスカで行われる。

ふだん自分は政治の世界にはまるで興味がないのだが、この先数年ばかりは世界のパワーバランスが大きく転換するタイミングだと思われるので、注目したくなる。

 

以下では個人的に思う背景や見どころについて、書いてみる。 

 

クアッドについて

これは日米豪印の4か国の結びつきだが、イデオロギーや外交関係の上で比較的安定した関係を土台として協調することで、地政学的(とくに安全保障と経済圏)なメリットを強めようとするものだ。中国とロシアを中心とする旧共産圏は今やユーラシア大陸の東北領域に固まっている。(例えば南米やアフリカの社会主義国家は冷戦後ことごとく崩壊してしまった。)


クアッドは、総体的にパワーダウンしつつあるアメリカが、相対的にパワーアップしてきている中国に対抗する基盤だ。

日本からみると、インドは大きなODA(政府開発援助)対象国、豪州は最大の資源輸入国、米国は最大の安全保障母体、というわけで、中国が依然として日本の最大の貿易相手国であることを差し引いても(日本は中国から見たら「得意先すなわち客」なので多少は大丈夫)こちら側の陣営での存在感を強めるインセンティブが大いにある。

米国がイニシアチブをとろうとする陣営に半ば受け身で身を置くだけで、引き続き資源の安定供給元である豪州と今後の有望得意先であるインドと仲良くしていけそうなので、しばらくはこの陣営でいくのだろう。(受け身といってもクアッドは日本主導で作ってきた体制ではある。今回の会談で米国がクアッドをどう見ているかがより鮮明になる点も見どころの一つだろう。)

 

シンガポール、韓国、香港

最も難しい外交のかじ取りを必要とする国は、シンガポールである。経済的には米中の両方と密接な結びつきがあるが、地政学的には中国やアラブとの関係が対米関係よりも重要である。なので米国からの牽制をさしおいて、中国と合同で軍事演習を行ったりしている。

韓国は、中国にも米国にも逆らえない国である。韓国にとって中国は最大の輸出相手国であり、いわば「お得意様」であり、中国との経済的な関係が悪化すると大きなダメージを受ける。同時にイデオロギー的には西側陣営に立つことで経済発展を遂げてきたので、米国との関係も悪化できない。つまり今の韓国にとって「タテマエは米国と仲良く」しなければならないが「ホンネは中国と仲良く」したいのが現状だろう。韓国国内ではメディアが政府の外交政策を「中国にいいようにほだされて、対米関係を悪化させている」と批判しているようだが、真実は逆だと思う。韓国はかなり戦略的に中国にすり寄っているはずだ。

(戦略的に、というのは具体的に言うと、中国は「『今起きている事実』としてものすごい経済的なパワーアップの最中にある」ものの社会主義なのか自由資本主義なのか微妙というイデオロギー的な脆弱性があり、それが中国という国の安定存続リスクとてあるため、そのリスクを計算しながら付き合わなければならない、ということだ。しかしその強力な社会主義体制のおかげで強制的にビッグデータを収集できたりと、中国はそのイデオロギーに由来する「強み」も併せ持っていたりするので、今後どうなるかとても予想が難しい国である。)


香港は、そういう意味では韓国と逆向きのベクトルをもつ経済圏だ。すなわち「ホンネは米国と仲良く」、「タテマエは中国と仲良く」したい国である。香港は中国の虎の子の場所なので、香港から見たら中国市場との関係を心配する必要はあまりない。むしろ中国は「安定既存顧客」なので関係が穏便でありさえすればよく、ホンネとしてはイデオロギー的にリベラルを強めて経済発展を加速したい(つまり香港はシンガポールのようになりたい)ところだろう。

そういうわけで、米中のパワーバランスをウォッチするには、ちょうど中立のシンガポール、西側から東側へのベクトルを持つ韓国、東側から西側へのベクトルを持つ香港、という3者の動向をみているのが一番よさそうに思う。

 

米中外交会談の見どころ

あまり難しい前提知識などは必要なく、(だから素人の私がこういうブログを書きたくなるのだ)、スバリ、中国と米国の力関係が「いまどのくらいなのか?」を推し量ることに尽きる。

 

米国は、経済よりも安全保障上の問題やリベラリズムに関わるイデオロギー的な問題を俎上に挙げるだろう。なぜなら、かつて米国が抱え込もうとしていた東南アジア諸国(ASEAN)をクアッド同盟側に引き込む理由が今やそれしかないからだ。


逆に中国は、イデオロギーの多極化という正義を訴えるだろう。


要するに、背景にある「経済的なパワーバランスについてのつばぜり合い」が、イデオロギーや安全保障や社会正義の問題を使って間接的にやりあうような場になるはずだ。

(人類の歴史上いつだって、イデオロギーや安全保障の問題は経済問題の代理問題だ)


したがって、会談の動向は、すべて「背後にある経済的なパワーバランスの現状」に読み替えて解釈するのが面白いだろう。


また来週あたり、自分なりの独断と偏見による解釈を本ブログで書きたいと思う。